オーストリア通信などによると、同国警察は27日、同国北東部アムシュテッテンで娘を約24年間監禁した疑いなどで、73歳の男を逮捕したと発表した。
同通信などによると、現在42歳の娘は11歳の時から父親に性的関係を強制された上、1984年以降は地下室に監禁されていたという。
父親と娘の間には計7人の子供が生まれたが、1人は死亡。父親は、娘が子供3人を自宅前に置き去りにして失踪(しっそう)したように装っていた。
残る3人の子供は地下室に監禁していたが、このうちの1人を病院に連れて行ったことをきっかけに事件が明らかになった。
この事件に対する私的所感を正直に2つ書きます。
若い女性を地下の密室に監禁する行為は、ある意味で男のロマンです。思春期から青年期にかけてそのような行為を夢想した経験がある男性の割合は、全体の33%に及ぶのではないかと推測します。根拠はありませんが、少なくとも私自身は該当します(相手が実の娘というのは理解に苦しみますが)。ただ、日本の住環境で同様の事件の成立は難しいかも知れません。日本でも長年に亘る女性監禁事件の前例はあるものの、地下室のような場所での監禁ではなかったと記憶しています。
ところで、この事件から、私は蘇部健一氏の傑作SFミステリ『届かぬ想い』を連想しました。『届かぬ想い』に登場する事件は監禁ではないので本件とは一応別物ではありますが、ある種の共通点もあります。『届かぬ想い』は凄い話ですが、やはり所詮はフィクションであり夢物語だと実感しました。事実は小説より苛酷です。
【参考リンク】事件に関するより詳しい状況は、次のリンク先に書かれています。
地下室の監禁パパ(世界一小さな新聞)