支度

今日は久しぶりに何もしない日曜。本来は仕事の準備をした方が良いような感じですが、何もしたくありません。リック・フレアーDVDなどを見直しながら怠惰に過ごしました。

昨日のエントリがありませんが、一昨日に2つ投稿しているので、後ほど日付を捏造して間に合わせます。

テレビで「納豆がダイエットに良い」と放送しただけで、納豆買いに行くような人って日本に案外多いようです。信じ……　おっと、この件はメインブログの方に書きます。

最後になりましたが、昨年末に2chのミステリ板に現れた名作短文を引用して、本日のエントリを締めます。

354 名無しのオプ :2006/12/30(土) 09:26:16 ID:qFHrh6yn

「おい、まだかよ？」
俺は、女房の背中に向かって言った。どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。
「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。…ほら翔ちゃん、バタバタしないの！」
確かに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方がない。
今年もあとわずか。世間は慌しさに包まれていた。
俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。

「いきなりでお義父さんとお義母さんビックリしないかしら？」
「なあに、孫の顔を見た途端ニコニコ顔になるさ」
俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。
「お待たせ。いいわよ。…あら？」
「ん、どうした？」
「あなた、ここ、ここ」女房が俺の首元を指差すので、触ってみた。
「あっ、忘れてた」
「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」

「あなた…愛してるわ」女房は俺の首周りを整えながら、独り言のように言った。
「何だよ、いきなり」
「いいじゃない、夫婦なんだから」
女房は下を向いたままだったが、照れているようだ。
「そうか…、俺も愛してるよ」こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。
少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は、女房の手を握った。
「じゃ、行くか」「ええ」



俺は、足下の台を蹴った。